六章

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「ねぇねぇ。何してるの?」 「…え?」 「暇なら俺達と遊びに行かない?」 キョトンとしていると、妃那ねぇは私を後ろに隠して男達に言った。 『無理。退きなさい。』 「お姉さん気が強いねぇ。気が強い女って好きだなぁ。」 『キモい。退けって言ってるの。』 「ぎゃははは。女が俺達に勝てるわけないんだから、大人しく着いてきなよ?」 『…あら?やってみなくちゃわからないわよ?』 「この女!!下手に出てれば調子に乗りやがって…」 妃那ねぇが男達を挑発していると、その仲間みたいなのが更に寄ってきた。 「よぅ。何してんだ?」 「あぁ。こいつらちょっと可愛いからって調子に乗り出してな?ムカついたから…」 「…はっ!ば…バカお前、この人知らないのか?」 「あ?誰だよ?」 「瑠榎さんの彼女さんじゃねぇか!!」 「瑠榎さんって元朱雀の?」 そう話す男達に妃那ねぇは冷たく囁いた。 『あら瑠榎は知ってるの?どうするの?今すぐ私達の前から消えるか、ヤられるか…』 「「すいませんでしたぁ」」 男達はそう言うと走って逃げていった。 逃げていった男達を見ていると、妃那ねぇに手を引かれた。 『さっ戻るわよ?』 「うん。妃那ねぇスゴいね?」 『クスクス。櫂翔達でもなるわよ?まぁこの辺りに瑠榎達知らない不良はいないからね。』 「そっかぁ。」 話しながら戻って行くと、待ちわびた綾さん達がいた。 『遅いよ妃那。絡まれたの?』 『うん。まぁその内の一人が私の事知ってたみたいで、あっさり通れたけど。』 『そっ。ならいい。暴れてるのかと思った。李遠は大丈夫だった?』 「うん。妃那ねぇが後ろに隠してくれたから。」 話しながら席に付いた。 どうやら注文は終わってた見たいで、皆で少しずつ分けながら食べた。
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