六章

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部屋に入ると男性陣は寝ぼけ眼でタバコを吸っていた。 部屋に入ってきた私達に気づき、朔矢さんが話しかけてきた。 『おぅ…櫂翔…。お前も起こされたか。』 「あぁ。」 『お前…今日は寝起きいいな?』 「いや…いつもだ。」 『はぁ?嘘つくなよ。寝起き悪かっただろ?』 そう話す二人を見て、私は笑いを堪えていると、葵が笑いながら言った。 「クスクス。朔さん。い~ちゃんが櫂翔さんを起こすと機嫌悪くならないんですよ。」 『そうか…。所で葵は何で元気なんだ?』 「えっ?皆さんより若いから?」 葵がそう言うと、朔矢さんと颯矢さんが同時に葵を見た。 『『…葵…』』 「うわぁ。嘘ですよ。皆さんと居れる貴重な時間に寝れなかっただけです!」 『『…ガキの遠足前か…』』 ジャレあう三人を見ながら櫂翔とソファーに座ると、魁さんと綾さんも部屋から出てきた。 『何騒いでんの?』 綾さんが不思議そうに聞いてきたから、みぃさんが答えた。 『葵が子どもって話。』 『…??…何?』 『瑠榎にぃ達と過ごせるのが楽しすぎて寝れなかったんだって。』 『あぁなるほど。』 まだジャレている三人を見ながら櫂翔に聞いた。 「櫂翔?」 「ん?」 「昨日寝るの遅かったの?」 「葵がはしゃいでな。飲みながら色々してたら朝だった。」 「ふぅん。大丈夫?」 「あぁ。」 「ね?今日は一緒に居れるの?」 「あぁ。」 さすがに2日も離れてるのは不安になり櫂翔に聞くと、微笑みながら答えてくれた。 『櫂翔も李遠に甘いな。』 「瑠依さんも変わらないでしょ?」 『…まぁな。』 他愛ない話をしながら、ゆっくりとした時間を過ごした。
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