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夜は溜まり場で飲み会になった。
妃那ねぇ、紅葉ねぇ、瑠榎さん、瑠依さんは明日の朝が早いからと、しばらくすると帰って行った。
それに葵が少し落ち込んだが、今度は魁さんになついていた。
「今日は熾遠来ないの?」
昨日は来ていた熾遠が来ないから、聞いてみた。
「あぁ。明日の準備してるぞ。」
「明日?」
「あぁ。明日中には終わらせる。」
櫂翔の言葉は、涼の事だとすぐに気づいた。
不安そうな顔をしていたのか、綾さんが話しかけてきた。
『李遠ちゃん。明日は私の実家に行こうね。実家なら安全だから。』
「…うん。櫂翔…無茶しないでね?」
「大丈夫だ。心配するな。ちょっと待ってろよ?」
櫂翔はそう言うと、魁さん達の方に行った。
『はい李遠ちゃん。ジュース飲も?』
「…うん。」
明日の事を考えながら、綾さんから受け取ったジュースを口にした。
「…綾さん…。これ…本当にジュース?」
『ううん。カクテル。』
「怒られない?」
『大丈夫。魁も櫂翔くんも気づいてないから。』
「…じゃあ…いっか。」
綾さんと話しながら、櫂翔が戻るのを待った。
深く考え過ぎていたのか、飲むペースは早く、途中からハイテンションになっていて、櫂翔が戻って来るのが見えて、櫂翔に飛び付いた。
「おっと。どうした?」
抱き止めてくれた櫂翔は不思議そうにしながら私を見てきた。
「にゅ~?…置いていかにゃいで?」
櫂翔が戻るまでに、結構飲んでいた私は目をウルウルさせながら見上げると、櫂翔は小さくため息を付き私を抱き上げた。
「李遠?飲んだだろ?」
「みゅ?あやしゃんとジュースのんりゃ。」
櫂翔の温もりに段々と呂律が回らなくなっていた。
「魁さん、李遠寝かしてきます。綾もここで飲んでますよ!」
『わぁ!櫂翔くんバラしゃダメ!!』
櫂翔が魁さんに叫ぶと、魁さん、朔矢さん、颯矢さんがやって来て、綾さんは朔矢さんと颯矢さんに怒られていた。
『櫂翔…悪いな。また沙綾が飲ませたか。』
「いえ大丈夫です。」
『昨日の部屋、使っていいぞ。』
「はい。ありがとうございます。」
「櫂翔?どこいくにょ?」
櫂翔に聞いても答えはなく、私は櫂翔にギュッと抱き着いた。
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