六章

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部屋につき、ベッドに降ろされた。 「みゅ~?櫂翔?」 「っとに…。家以外で飲むなって言っただろ?ほら寝るぞ。」 「やぁ。まりゃ起きてりゅ~。綾しゃんとあしょぶの~。」 「はいはい。俺より綾が良いのか?」 「う?だって…櫂翔…忙ししょうらったかりゃ…。」 目をウルウルさせながら言えば、ギュッと抱き締めてくれた。 「悪かった。ほら、今日はもう側にいるから寝るぞ。」 「ん~。櫂翔といりゅ~。」 「ん。イイコだ。」 櫂翔はそう言うと、チュッとキスを落としトントンと背中を叩いてくれた。 リズミカルに背中を叩かれ、段々と眠くなり目を閉じて、櫂翔に抱き着きながら眠りに落ちて行った。 櫂翔side 酔った李遠を寝かしつけ、魁さん達の所に戻ると、俺に気づいた朔が声をかけてきた。 『櫂翔、李遠は寝たのか?』 「あぁ。」 『ったく。綾が悪るかった。』 「いや。李遠も気づかなかったみたいだからな。明日の事でも考えてたんだろ。」 『そっか。まぁ家に居れば危険はないからな。』 「あぁ。悪いな、巻き込んで…。」 『いや…鬼神が絡んでるなら、無関係じゃないしな。今度こそ潰す。』 「あぁ。やり過ぎんなよ?」 『お前もな。』 朔と話していると、魁さんが解散の声が聞こえた。 下っ端の奴らが片付けをして、気がつけば幹部達のみが残っていた。 軽く明日の話をして、俺達も解散した。 李遠が眠る部屋に戻ると、ぐっすりと眠る李遠を抱き締め布団に入った。 「…ん…かい…と?」 「…ここにいる。ほら寝るぞ。」 寝ぼけて起きた李遠に声をかけると、また安心した様に目を閉じすりよってきた。 …早く潰して、李遠の不安をなくしてやる… そう強く思いながら、俺も眠りについた。 櫂翔side end
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