一章

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そんな日々が続いていたある日。 「い~ちゃん?大丈夫?なんか…疲れてる?」 「…ん…大丈夫だよ。熾遠はいつ会いに来てくれるのかな?」 心配してくれる葵に返事をする。 「あ…。熾遠さん、最近学校来てないみたいだからね…。いつも気まぐれだから…。」 「そういう所は変わらないな…。」 葵が言った言葉に、昔の熾遠を思い出す。 葵と話をしていると、授業のチャイムがなり、葵は席についた。 お昼になり、葵と食堂に行くと櫂翔がきた。 「あっ!櫂翔さん!!」 葵が櫂翔を呼ぶと、櫂翔は私の隣に座り話した。 「久しぶりだな李遠。元気だったか?」 「久しぶり。元気だよ?」 「…李遠?なんかあったか?」 「…へ?何で?」 「元気ない様に見える。」 些細な変化に気づいた櫂翔にドキッとした。 「大丈夫だよ。ダメな時は相談するから…。」 「そうか?余り溜め込むなよ?」 櫂翔はそう言いながら、私の頭を撫でてくれた。 お昼休みも終わり、櫂翔と別れ午後の授業を受ける。 授業に集中する事なく、ボ~と時間を過ごし、気づけば放課後になっていた。 憂鬱な気持ちのまま家に帰る。 「…ただいま…。」 家に入ると、誰も居ないみたいで安心しながら、部屋に入る。 部屋の鍵を締め、ふぅとため息をついた時、シャワールームからガタッと物音がした。 一瞬ビクッとして、注意深く音がした方を見れば…涼がいた…。
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