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「…ぁ…。」
私は小さく呟くと同時に身体が震え出した…。
「李遠帰ったか。」
そう言いながら、近づいてきた涼。
「…な…何で…ここに…。」
「お前を待ってたんだよ。」
身体が動かなく、近づいてきた涼に、引っ張られベッドに投げられる。
「…や…いや…。」
「嫌じゃねぇだろ。お前は俺のおもちゃなんだ。大人しくしてろ。」
涼はそう言いながら、私の服を脱がし始めた。
「やっ!やだぁ!…熾遠!熾遠!!」
「うるせぇ!熾遠を呼んだって来ないんだよ!!」
そう言い、私を殴りながら、行為を進める…。
「……やぁ……。…し…おん…。」
「熾遠を呼んでも帰って来ない。お前は見捨てられたんだ。」
「違う!…熾遠は…私を見捨てない!!」
涼はそう言いながら、痛いぐらいにキスマークを身体中につける。
「やだぁ…!…熾遠!…熾遠!………櫂翔!!」
櫂翔の名前を呼ぶ私に、涼がピクリと反応した。
「櫂翔って誰だ?」
私はそこでハッとした。
無意識のうちに櫂翔に助けを求めたみたい…。
答えない私に涼は言った。
「まぁいい。誰を呼ぼうと誰もお前を助けになんて来ない。
現に熾遠も帰ってきてない。それに…汚い李遠なんて誰も愛さないしなぁ。お前は一生俺のおもちゃなんだよ。」
涼はそう言い、乱暴に私を抱いた。
何回もされるうちに、意識を飛ばしていたらしい私は、気付くと涼がいなかった。
部屋の中を見回し、涼が何処にもいない事を確認してから、部屋の鍵を締める。
シャワールームに飛び込み、涼に抱かれキスマークだらけの身体を、ゴシゴシと赤くなるほど擦り洗う。
そのうちポロポロと涙がこぼれ、呟いていた。
「……熾遠……櫂翔……。……誰か……助けて………。」
櫂翔には話せない。
早く熾遠を見つけよう…。
そう思いながら、熱いシャワーを浴び続けた。
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