六章

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綾さん達と遊んでいると、すぐに時間がたち、海に行く日になった。 早めに起きてある程度準備をしてから、櫂翔を起こす。 相変わらず素直には起きてくれず、抱かれそうになるのを止める。 「櫂翔!海に行くんだからダメ。」 「…チッ。…仕方ねぇな…」 そう言うとチュッとキスをして、いつもの様にタバコに手を伸ばした。 綾さんが泊まりで行くって言ってたから、バックに二人分の着替えを詰め込んでいると、櫂翔の携帯が鳴り出した。 「…あ?…あぁ。………わかった。」 櫂翔の声を聞きながら、ジュースを飲んでいると、いきなりジュースを取られた。 「あっ!」 「熾遠が下に来いだと。」 櫂翔はそう言い、ジュースを飲み干してから洗面所に向かった。 「…もぅ…」 ゴミを片付け櫂翔が戻るのを待っていると、いつの間にか着替えた櫂翔がやってきた。 「忘れ物はないか?」 「うん。」 「んじゃ行くか。」 櫂翔は私が手にしていたカバンを取り上げ、空いた方の手を繋ぎ部屋から出ていった。 ホテルの入り口にはすでに熾遠と銘ちゃんがいて私達を待っていた。 一度宝龍の溜まり場に行くらしく、迎えの車に乗り込んだ。 溜まり場には、綾さん達が揃っていて、皆で大型のバスに乗り込んだ。 海までは2時間かかるらしく、バスの中で綾さん達とお菓子を食べながらワイワイ騒いでいた。 櫂翔と魁さんは眠っていて、朔さん、颯さんはゲームをしている。 「綾さん?妃那ねぇ達は?」 『仕事が終わってからくるよ。』 「そっか。」 そんな話をしていると、海が見えてきた。 「うわぁ。海だぁ!!」 『海見えたらもうすぐだね。』 「楽しみだね。」 さらにテンションが上がってきて盛り上っていた。
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