六章

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海が見えてから暫く走ると、大きなホテルみたいな家についた。 その家の前にバスが止まり、次々と降りていった。 「うわぁ…おっきい…」 『クスクス。ここは魁の家の別荘なんだよ。』 「…すごぉい…」 魁さんが軽く執事らしい人と話してから、部屋に荷物を置きに行こうとなった。 部屋割りを聞いて居なかった私はキョトンとしていると、櫂翔に手を引かれ歩き出した。 「櫂翔、私はどこの部屋?」 「あ?俺と一緒に決まってるだろ?」 「…あ…だよね?」 「なんだ?別々が良かったのか?」 「違うよ?綾さん達が一緒に寝ようみたいに言ってたから…」 「あぁ。綾達ならそれぞれ連れていかれたぞ?」 「そうなんだ。」 話しながら歩いていると部屋につき、櫂翔がドアを開けた。 部屋の中はマンションの部屋みたいな内装をしていた。 「…なんか…マンションみたい…」 「あぁ…だいぶ被ったな。まぁ…落ち着ける部屋作ったらこうなった。」 「…ん?…あれ?…ここ…櫂翔の部屋?」 「あぁ。」 「…魁さん家の別荘だよね?」 「あぁ。たまに俺達も来てたからな。この部屋は昔から俺が使ってんだ。」 「そうなんだ。」 荷物を整理しながら話していると、みぃさんからメールが入り、着替えはこっちと書かれていた。 「櫂翔、みぃさん達の所で着替えてくるね?」 「あぁ。着替えたら玄関に来いよ?」 「うん。これだけ持っていってね?」 「わかった。」 櫂翔の返事に微笑み、みぃさんの部屋に向かった。
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