六章

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女性陣だけで遊んでいると、朔矢さんが呼びに来た。 『お~い。昼飯にするぞ~。』 皆で返事をしてから、パラソルまで戻ると、お弁当が広げてあった。 私は櫂翔の隣に座ると、櫂翔は肩からタオルをかけてくれた。 「李遠、そのパーカー脱いで、これ着ろ。」 「ん?このままでいいよ。」 「濡れてんだろ。食べる間に乾かせ。」 「…はぁい。」 素直に櫂翔に従いバスタオルを肩にかけ着ていたパーカーを脱ぎ、櫂翔の着ていたパーカーを着た。 脱いだパーカーは櫂翔がパラソルの上に干してくれた。 「ありがとう櫂翔。」 「あぁ。」 櫂翔にお礼を言ってから、お弁当に手を伸ばした。 櫂翔達はビール片手にお弁当を食べていて、私達はジュースを飲みながら食べた。 ご飯を食べ終わり、ゆったりしていると、みぃさんが急に立ち上がった。 『よし。かき氷買いに行こう!!』 「行く!櫂翔行ってくるね?」 「あぁ。」 櫂翔に腰を抱かれていたから離してもらい、みぃさん達と売店に向かった。 銘ちゃんはいらないらしく、熾遠と海に入っていった。 近くの売店に行ったが氷が売り切れらしく、少し離れた売店まで来ていた。 売店につきそれぞれかき氷を買ってから、食べながら皆の元に戻ろうとしていると、チャラい男が道を塞いだ。 「ねぇねぇ。一緒に遊ばない?」 「いや。」 即答したが男は退かずにしつこく誘ってきた。 いい加減いやになっていると、みぃさんがキレた。 『しつこい!!あんたたちとは遊ばない!退きなさい!!』 『あ~あ。みぃがキレちゃった…。』 綾さんはのんびりとかき氷を食べながら言った。 みぃさんがキレた事によって、男達は逆ギレして手を出してきた。 「くそ!調子にのんなよ!!」 そう言いながら手を掴まれそうになり、慌てて手を引くとタイミングが悪かったのか、かき氷を落としてしまった。
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