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「…いや。あの時、風呂から上がってから、李遠がアイス食ってたんだけどな?悪がきが李遠にぶつかってアイス落としたんだ。
で、李遠が怒ってそいつら李遠より歳上なのに、泣かしちゃったんだよ。
騒ぎを聞き付けて、俺が行くと李遠は泣きそうになりながら、俺にアイス落としたって抱きついてきてな。 可愛かったなぁ…」
「あ~そんな事もあったねぇ。だってあの子達が走ってなければ、アイス食べれたのに…」
そう言うと、皆が今日の事を思い出したのか笑いだした。
「クスクス。李遠は昔から変わらないな。」
「食べ物の恨みは怖いのよ?」
櫂翔にそう言うと、熾遠が言った。
「李遠の場合、食べ物じゃなくて、デザートだろ?」
『クスクス。今日の李遠ちゃん見てたらわかるかも。』
「あ…綾さん!!」
「今日?何かあったのか?」
熾遠には今日の事を言ってなかったから、綾さんの言葉にドキッとした。
私が綾さんに言わないで…と目線で訴えていたら、銘ちゃんが言ったらしく熾遠に怒られた。
「李遠!お前は何やってんだ!!怪我したらどうすんだよ!」
「でも櫂翔来たから大丈夫だったし…」
「櫂翔が遅かったらどうしてたんだ!!」
「ご…ごめんなさい…」
凄い剣幕で怒る熾遠が怖くなり、櫂翔に抱きついた。
「熾遠、許してやれ。李遠も反省してるしな。」
櫂翔はそう言いながら、抱きついた私の頭を撫でてくれた。
抱きつきながら、櫂翔の言葉に頷きチラッと熾遠を見ると、銘ちゃんに宥められていた。
熾遠がまた怒り出さない内に逃げようと思い、綾さんに声をかけた。
「綾さん、ご飯取りに行こう?」
『うん。魁、行ってくる。』
『あぁ。見える所にいろよ?』
「李遠もな?」
二人で返事をして、バーベキューセットの所に行くと、葵が下っ端の子をからかいながら、お肉を食べていた。
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