六章

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しばらくすると、瑠榎さん、瑠依さん、妃那ねぇ、紅葉ねぇがやって来たのが見えた。 瑠榎さん達は櫂翔達と話しながら飲み始めたから、食べていた私達は、多めにお皿に取り何も食べていなかった櫂翔達に持っていった。 近寄った私に気付いた櫂翔が手招きしたから、櫂翔の隣に腰を下ろした。 「はい櫂翔。飲んでばっかじゃダメだよ?」 「あぁ。サンキュ。」 櫂翔はそう言うと、お皿から肉を食べていた。 『李遠、海は楽しかった?』 妃那ねぇに聞かれ頷いた。 「楽しかったよ!皆でビーチバレーしたの。」 『そう。良かったわね。』 それから皆で今日あった事を話した。 櫂翔達も食べ終わった頃、葵が走ってやって来た。 「皆さん、花火しませんか?」 「する!!」 葵の言葉に一番最初に反応して立ち上がった。 「櫂翔は?」 「ここで見てるから行ってこい。」 櫂翔に聞けばそう言われ、頷いてメンバー達の方に銘ちゃん達と行った。 きゃあきゃあ言いながら花火を楽しみ、花火が終わりに近づいた頃、大量のバイクの音が聞こえてきた。 「なんだろ?」 銘ちゃんも綾さん達も不思議そうに道路の方を見ていると、別荘の前でバイクが止まった。 バイクから降りてきた人は、よく見たら昼間私のかき氷を落とした奴らだった。 ボ~っと状況を見ていると、入口らへんは葵をはじめメンバーに固められていた。 「あれって昼間の人じゃない?」 『みたいだね。仕返しかな?』 綾さんと話していると、紅葉ねぇに聞かれた。 『綾、李遠、何かあったの?』 「昼間絡まれて、私のかき氷落としたから殴った奴らだよ。」 『その後は朔と颯が片付けてた。』 二人で説明すると、納得した様に言った。 『ふぅん。まぁいいか。皆は私達から離れちゃダメよ?』 『あいつらも運がないね。瑠榎達がいるときに来なくても…』 紅葉ねぇと妃那ねぇはのんびり話していた。
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