六章

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しばらく見てたら、魁さんと櫂翔が動くのが見えた。 離れた所にいたから、何を話しているか解らなかったけど、何かを話しているみたいだった。 しばらく話すと、皆でビーチの方に行くのが見えた。 皆が移動していくのを見ていると、残っていた瑠榎さん達が私達の方にやって来たから聞いてみた。 「皆どこ行ったんですか?」 『浜だよ。ここだと狭いからな。』 『ねぇ瑠依?あいつら何しに来たの?』 『あぁ、何か昼間の仕返しみたいな事言ってたな。』 「…やっぱり」 そう瑠依さんに言われ、私が手を出したからかと、反省していた。 「櫂翔達…大丈夫かな?」 私がボソッと呟くと、妃那ねぇが笑いながら言った。 『クスクス。李遠、大丈夫よ。かえって相手が可哀想かもね。』 「たしかに…。このメンバーに喧嘩売る人いたんだね?」 妃那ねぇの言葉に銘ちゃんが言うと、瑠榎さんが声をかけてきた。 『奴ら知らないみたいだぞ。だから喧嘩売れるんだろ。さて…そろそろ終わるだろ。見に行くか。』 そう言い、皆でビーチまで歩いていった。 堤防からビーチを見てみると、まだ終わってなかったけど、もうすぐ終わりそうだった。 皆が戦う後ろの方には、魁さん、櫂翔、熾遠、朔矢さん、颯矢さんがのんびりと飲みながら見ていた。 『魁達、ヤル気ないな。』 『あぁ、まぁあいつらが出るほどでもないだろ。』 瑠榎さんと瑠依さんは堤防に座りながら観戦していた。 平気そうな顔の皆を見て、心配する必要なかったかもって思っていると、新たにバイクが止まった。
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