六章

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バイクから降りてきた人達は、さっきの人達の仲間だった。 その中に私が殴った人がいて、先頭に出て私達に向かってきた。 「てめぇ…昼間はよくもやってくれたな。」 『はい残念。』 殴りかかりながら話していた男を瑠榎さんが回し蹴りをして、私達から遠ざけた。 『紅葉、妃那、皆を頼むな。ちょっと遊んでくる。』 『はいはい。やり過ぎないようにね。』 瑠依さんに言われ、紅葉ねぇが返事をすると瑠依さんは瑠榎さんの隣に並んだ。 蹴り倒された人が起き上がると、全員瑠榎さん達にかかって行った。 「うわぁ…瑠榎さん達凄い…」 二人の連携が凄くて呟くと綾さんが言った。 『さすが瑠榎にぃ達だね。あれ朔と颯もよくやるよ。』 「へぇ…」 感心して見ていると、後ろから来た奴にいきなり手を掴まれた。 「掴まえたぞ。」 「…触らないで!」 咄嗟に腕を捻り男から離れると、妃那ねぇが男を殴り飛ばした。 「うわぁ。妃那ねぇカッコいい…」 何人かが私達の方に来ていたが、妃那ねぇと紅葉ねぇが守ってくれた。 こっちが片付いた頃、櫂翔達がビーチから戻ってきた。 「李遠?」 「あっ櫂翔。おかえり。」 「あぁ。…こっちにも来てたのか?」 「うん。瑠榎さん達が守ってくれた。」 「そうか。」 話していると瑠榎さん達も終わったらしく、妃那ねぇ達と話していた。 それから皆でまた別荘まで戻り、しばらく騒いでいた。 私は昼間沢山遊んだせいか眠くなってきていて、いつの間にか櫂翔にもたれ掛かりながら眠っていた。
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