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フワッと抱き寄せられる感じがして、目を開けると櫂翔の腕の中にいた。
「起こしたか?」
「…櫂翔…今何時?」
「まだ夜中だ。」
「…ん。喉…渇いた…。」
そう言うと、櫂翔はサイドボードからミネラルウォーターを取り、私にくれた。
喉を潤してから、サイドボードに戻すと櫂翔に抱き寄せられる。
「…いつ…部屋に…帰って…来たの?」
「あの後、お前寝ちゃったから部屋に連れてきた。俺達はさっきまで飲んでたからな。」
「…そっか…」
「ほら寝るぞ。」
「…ん…」
布団に入り櫂翔の温もりと香りに包まれると、また私は眠りに落ちていった。
次に目が覚めたのは朝だった。
櫂翔の腕から抜け出し、カーテンの隙間から外を見ると、海がキラキラ光って見えて綺麗だった。
その光景に見とれていると、後ろからフワッと抱き締められた。
「おはよう櫂翔。起きるの早かったね。」
「…あぁ。おはよ。」
「クスクス。まだ眠たいなら、寝てれば?」
「…おいで李遠。」
「…ふぇ?」
寝ぼけている櫂翔にそう言えば、いきなり手を引かれ驚いて変な声が出た。
呆然としながらついていくと、ベッドに連れていかれ、ポスっとベッドに押し倒された。
ボ~と櫂翔を見ていると、櫂翔もベッドに入り私を抱き締め眠りだした。
寝起きの櫂翔の行動は少し可愛く感じるので、クスクス笑いながら櫂翔に抱き着いていると、いつの間にか私も眠ってしまっていた。
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