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入学から1ヶ月がたっていた。
相変わらず、熾遠を見つける事も、会いに来てくれる事もなかった。
家では叔父さんに殴られて、涼に部屋の中に待ち伏せされて、犯されていた。
櫂翔には何回か溜まり場に誘われたが、叔父さんに殴られた傷や涼に付けられたキスマークが目立ち、行けないでいた。
櫂翔は傷付いている私に、いつも優しくしてくれる。
櫂翔を好きな気持ちが抑えられなくなり、涼に犯される度に櫂翔の名前を叫べば、涼に殴られる。
毎日が辛く、誰かに助けて欲しかった。
沈んでいる私に、葵はいつも心配してくれる。
…でも…こんな事…誰にも言えないでいた。
そんな事を考えながら、毎日過ごしていて、今日も放課後になっていた。
「い~ちゃん?大丈夫?」
葵の心配そうな顔に微笑みながら頷く。
「うん。…また明日ね?」
そう言い、トボトボと家に向かいながら歩き出した。
ゆっくり帰って来た筈なのに、すぐ家に着いてしまい、憂鬱なまま家に入る。
家に入り、誰もいない事が解ると少し安心した。
夜になり部屋にずっと隠っていたが、喉が渇き飲み物を買いに行こうと部屋を出たのが…間違いだった。
財布と携帯だけ握り、部屋を出て玄関に向かうと、いきなりリビングに引き摺り込まれた。
驚きながら、引っ張った人を見ると、涼だった。
…また犯される…そう思うと、身体がガタガタ震えてきた。
「李遠?こんな遅くにどこ行くんだ?」
そう聞く涼に答えられないでいた。
「答えろ。どこに行く?まさか逃げる気じゃないよな?」
震えながら私は答えた。
「ち…ちがっ…。こ…コンビニ…。」
「ふぅん。暇なら俺の相手がしろよ。」
涼は私の服をビリッと破いて覆い被さってきた。
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