二章

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入学から1ヶ月がたっていた。 相変わらず、熾遠を見つける事も、会いに来てくれる事もなかった。 家では叔父さんに殴られて、涼に部屋の中に待ち伏せされて、犯されていた。 櫂翔には何回か溜まり場に誘われたが、叔父さんに殴られた傷や涼に付けられたキスマークが目立ち、行けないでいた。 櫂翔は傷付いている私に、いつも優しくしてくれる。 櫂翔を好きな気持ちが抑えられなくなり、涼に犯される度に櫂翔の名前を叫べば、涼に殴られる。 毎日が辛く、誰かに助けて欲しかった。 沈んでいる私に、葵はいつも心配してくれる。 …でも…こんな事…誰にも言えないでいた。 そんな事を考えながら、毎日過ごしていて、今日も放課後になっていた。 「い~ちゃん?大丈夫?」 葵の心配そうな顔に微笑みながら頷く。 「うん。…また明日ね?」 そう言い、トボトボと家に向かいながら歩き出した。 ゆっくり帰って来た筈なのに、すぐ家に着いてしまい、憂鬱なまま家に入る。 家に入り、誰もいない事が解ると少し安心した。 夜になり部屋にずっと隠っていたが、喉が渇き飲み物を買いに行こうと部屋を出たのが…間違いだった。 財布と携帯だけ握り、部屋を出て玄関に向かうと、いきなりリビングに引き摺り込まれた。 驚きながら、引っ張った人を見ると、涼だった。 …また犯される…そう思うと、身体がガタガタ震えてきた。 「李遠?こんな遅くにどこ行くんだ?」 そう聞く涼に答えられないでいた。 「答えろ。どこに行く?まさか逃げる気じゃないよな?」 震えながら私は答えた。 「ち…ちがっ…。こ…コンビニ…。」 「ふぅん。暇なら俺の相手がしろよ。」 涼は私の服をビリッと破いて覆い被さってきた。
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