七章

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ライチを膝に乗せるとお腹がいっぱいになったのかまた寝始めた。 ライチを撫でながら必要な物を考えていると葵に呼ばれた。 「ねぇ…い~ちゃん?」 「なに葵?」 「さっき熾遠さんが言ってたプリンとかヨーグルトって…」 「「昔飼ってた猫」」 熾遠と二人で答えた。 「昔から同じ様な言い訳で李遠が拾ってきてな?親父達も李遠には甘かったから飼ってたんだ。 で、李遠が付けた名前が当時李遠が嵌まってた食い物なんだよ。」 「いいじゃない!だってヨーグルトなんて真っ白でヨーグルトに見えたんだもん!!」 ぶぅっと頬を膨らませながら熾遠に言うと櫂翔が笑いながら頭を撫でてくれた。 「クスクス。李遠らしいな。ライチも今嵌まってるもんな?」 そう…私は綾さんの家で食べてから、ずっとライチを食べていた。 「あははは。そんなんで名前決めるとか可愛いなぁ。」 龍さんにも笑われ、私の名前の決め方がおかしいのかとも思ったけど、ママも同じ様な感じで付けてたからいいかっと、自分の中で結論つけた。 夜中までバーで騒ぎ、龍さんが酔い潰れた頃櫂翔とライチで家に帰った。 「ライチ今日からここがお家だよ。」 「ニャ~。」 ライチは嬉しそうに鳴き、床に降ろしてあげると、タカタカッと走って家の中を探険していた。 「李遠、これにライ入れろ。」 そう言いながら櫂翔は小さい箱にタオルを引いた物を持ってきた。 「うん。ライチおいで。」 私が呼ぶと自分の名前が解るのか、すぐに私の元に来た。 「ライチ、ここで寝るんだよ?」 そい言い寝室の隅に箱を置くと、寝心地を調べる為か何回かフニフニしてから、コロンっと寝てくれた。
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