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熾遠の車に乗り着いたのは、この辺で一番大きなデパートだった。
駐車場に車を止め、熾遠と並んで歩き出した。
「李遠、何が欲しい?」
「…う~ん…。わかんない…。」
「欲しい物ないのか?」
「…ないかも…。服もこの前買ったし…」
「じゃあ…適当に見て回るか。欲しいのあったら言えよ?」
「うん。わかった。 でも…久しぶりだね?熾遠と買い物なんて…」
「だなぁ。おっ!そうだ。先に携帯ショップ行くぞ。新しいやつ買ってやる。」
「本当?あっじゃあ番号も変えていい?」
「あぁ。それ叔父さん名義だろ?それ解約して、俺が契約してやる。」
「ありがとう熾遠!!」
「あぁ。本当はもっと早くする予定だったんだが、バタバタしてたからな。」
熾遠の言葉に嬉しくなり、腕に抱きついた。
携帯が新しくなれば、もし涼が出てきても番号が解らなくて連絡は来ないはず…。
そんな事を考えながらショップに向かい、新しい携帯を買って貰った。
携帯が受け取れるまで約1時間かかると言われたので、熾遠と色々見て回った。
洋服屋なども見ていたが、ピンっとくる物がなく、結局ペットショップに来ていた。
ライチの玩具を何個か見て、それを熾遠が買ってくれた。
ペットショップを出ると、ちょうど時間になり携帯ショップに戻って新しい携帯を受け取り、お昼ご飯を食べに行った。
ファミレスに入り、注文した物が来るまで、皆に新しくなった番号を送る。
櫂翔、熾遠、銘ちゃん、侑哉さん、葵、綾さん、みぃさん、月さん、妃那ねぇ、紅葉ねぇ…。
教える人が少ないからすぐに終わり、皆から了解っと返事が返ってきた。
ご飯を食べてデザートまで食べ終わると、する事がないので帰ろう…っとなった。
そのまま家に帰るのかと思っていたが、違う場所に向かっていた。
「あれ熾遠?家に帰るんじゃないの?」
「溜まり場に行くぞ。櫂翔も来てるからな。」
「ふぅん。」
深く考えずに他愛ない話をしていると、溜まり場に着いた。
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