七章

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溜まり場につき車から降りると、いつもは外にいるメンバーがいないのに不思議に思った。 「李遠、行くぞ。」 「はぁい。」 あまり考えずに熾遠に着いていくと、扉を開けようとした熾遠が私をみた。 「わりぃ李遠。車に忘れ物したから取ってくる。先に中に行ってろ。」 「わかった。」 熾遠が車に行くのを見てから、扉を開けると、いきなりパンッパンッパンッと音が響いた。 「…え?」 いきなりでビックリしていると、パッと電気がつき… 「「李遠さん!お誕生日おめでとう!!」」 っと言われた。 「…えっ?…何で…?」 誰にも誕生日を言ってなかったのに、誕生日の事を言われてビックリして、入口近くで固まっていると、奥から櫂翔が来た。 「クスクス。ビックリしたか?」 「…あ…うん…。…何で…?」 「クスクス。李遠おいで。」 櫂翔に手を引かれ、いつものソファーに座れば、ケーキがおいてあった。 「はい。い~ちゃん。ロウソク消して?」 「…あ…うん。」 訳が解らないまま、ロウソクを消すとまた周りから“おめでとう”と言われた。 「李遠さん。プレゼントです。」 いつも遊んでくれる卓(たく)からプレゼントを渡された。 「ありがとう…卓。」 「李遠さん。俺達からも…」 そう言い、次々にメンバーからプレゼントを貰った。 「李遠ちゃん、おめでとう。はい。俺からはこれ。」 「い~ちゃん、おめでとう。はい。」 「ありがとう侑哉さん。葵。」 感激して目をウルウルさせながらプレゼントを受け取った。 「な…何で…皆…今日が…誕生日って…知ってるの…?」 不思議に思っていた事を聞いたら、櫂翔が私の頭を撫でながら答えてくれた。
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