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「熾遠から聞いたからだ。で、準備する間、熾遠に連れ出して貰ってた。…おめでとう李遠。」
櫂翔の言葉に嬉しくなり抱きついた。
「ありがとう櫂翔。」
「っとに…お前は何も言わないからな…。熾遠が言わなかったら、解らなかったな。」
「だって…祝って貰えるとか…思わないし…」
櫂翔に答えていると、熾遠が笑いながらやってきた。
「クスクス。今まで出来なかった分、派手にしてやりたかったんだ。李遠が喜んでくれて良かったよ。」
「熾遠!ありがとう!!」
櫂翔から離れ熾遠にも抱きついた。
熾遠に抱えられたままソファーに戻ると、いきなり熾遠から離されたからビックリして見ると、櫂翔に抱き締められていた。
「李遠?いつまで熾遠に抱きついてんだ?」
「クスクス。妬くなよ櫂翔。」
「黙れ熾遠…」
私達のやり取りを侑哉さんと葵は微笑ましそうに見ていた。
皆で騒いでいると入口が開いたから、そっちを見てみると銘ちゃんがいた。
「李遠ちゃん、誕生日おめでとう。」
「ありがとう銘ちゃん!!」
「はい。これは私からのプレゼント。」
「うわぁ…ありがとう!!櫂翔!銘ちゃんからも貰っちゃった!!」
「良かったな?」
ニコニコしながら櫂翔の隣に座ると、銘ちゃんも熾遠の隣に座っていた。
「あら?まだ食べてなかったの?李遠ちゃん?ケーキ食べないの?」
「あっ食べる!プレゼント開けてたから、まだ食べてなかったの。」
そう言うと銘ちゃんはケーキを取り分けてくれた。
お礼を言い一口、口に入れると程よい甘さのケーキだった。
「っ~!おいしい!!」
「クスクス。良かった。こんなんで良ければ、いつでも作ってあげるよ?」
「銘ちゃんが作ったの?」
「そうだよ。」
「すごぉい!」
そんな話をしながら皆で騒いでいた。
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