七章

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一晩中騒ぎ、朝方家に帰った。 一人で留守番をしていたライチが寂しそうにしながら、ソファーに寝ていた。 「ライチただいま。寂しかったの?」 「…ニャ…」 「ゴメンね?ほらお友達だよ。」 「ニャ~」 ライチを抱き締めながら、貰ったテディベアの近くに降ろしてあげると、ライチはウロウロと警戒しながら見ていた。 「ライチ、怖くないから大丈夫だよ。私達がいない間はこの子といてね。」 「ニャ」 私の言葉を理解したのか、ライチはテディベアの近くに座った。 「李遠、風呂入るぞ。」 「ん?櫂翔先いいよ?」 「一緒に入るに決まってんだろ。」 「えぇ!?」 「ほら行くぞ。ライは待ってろよ。」 別々にって言おうとしたら、櫂翔に抱き上げられお風呂場に連れていかれた。 問答無用で服を脱がされ、中に入らされた。 「か…櫂翔!自分で洗う!!」 「洗ってやるから大人しくしてろ。誕生日だろ?」 「でも………わっ。」 話している途中でシャワーをかけられ、諦めるしかなかった。 なんとか身体は自分で洗わせて貰い湯船に浸かると、中にはバラの入浴剤と花びらが浮かんでいた。 「うわぁ…バラのお風呂だぁ…」 「クスクス。好きだろ?」 「うん!!」 後ろから櫂翔に抱き締められながら浸かり、花びらで遊んでいると櫂翔に手を掴まれた。 「李遠…」 「なに?」 「遅くなったけど…プレゼント。」 「…えっ?」 右手の指に違和感を感じ見てみると、指輪が嵌められていた。 「…櫂翔?」 「お前は俺のだ…。その印。今回は急だったから、こんなんだけどな。」 「ありがとう…。可愛い…」 反対を向き櫂翔に抱きつきながらお礼を言うと、そのままキスされた。 段々と深いキスに変わっていき、私が苦しくなった頃櫂翔は私を抱き上げお風呂から上がり、ベッドに行き優しく降ろされた。 フワフワする感覚を全身に感じながら、そのまま櫂翔に抱かれた…。
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