七章

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数日後… 夏休みも終わりに近づき、あと1週間で学校が始まろうとしていた。 毎日特にする事もなく、家でライチと遊んだり、溜まり場に遊びに行ったりしていた。 今日も櫂翔とのんびり家でテレビを見ていると、私の携帯がなった。 「…あれ?……もしもし?」 〈おはよう。い~ちゃん。〉 「うん。おはよ。どうしたの?」 〈宿題終わった?〉 「うん…終わったよ。」 〈本当!?…良かったら写させてくれない?〉 「…うん。…いいよ。」 〈うわぁ。ありがとう。溜まり場で待ってるね?〉 「わかった。櫂翔と今から行くね?」 〈うん。待ってる!!〉 電話は葵からだった。 電話を切った後、ライチと遊んでいた櫂翔を呼んだ。 「櫂翔。」 「ん?」 「葵が宿題見せてだって。だから溜まり場に連れていって?」 「ったく。あいつは仕方ねぇな。用意したら行くか。」 「うん。あっ!ライチはどうしよ…」 「今日は連れて行けねぇな。夜は走りがあるしな。」 「あ…そっか。ライチ、ゲージの中でお留守番しててくれる?」 「ニャ」 ライチは返事をするとゲージに入ってくれた。 ゲージの中にはライチが寂しくない様に、小さいぬいぐるみも入っている。 さすがに龍さん達から貰ったテディベアは、入らなかったからゲージの横に座っていた。 すぐに準備をして、櫂翔と溜まり場に向かい中に入ると、皆必死に課題をしていた。 「あぁ!!い~ちゃん。櫂翔さん。」 入ってきた私達に気付き葵が駆け寄ってきた。 「はい葵。」 「ありがとう。」 葵はそう言うと、走って元いた場所に戻りやり始めた。 「クスクス。おはよ櫂翔。李遠ちゃん。」 「あぁ。こいつら全員終わってないのか?」 「みたいだよ。朝から皆やってる。」 「侑哉さんは終わってるんですね?」 「もちろん。」 櫂翔と話していた侑哉さんに聞けば終わってるみたいだった。 …何で早くやらないのかなぁ… って考えていると、櫂翔も何か考えているみたいだった。
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