七章

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考え終わったのか櫂翔は溜め息をつきながら、ボソッと呟いた。 「はぁ…今年もかよ…。全員今日中に終わらなければ、走りはなしだ。」 「「「えぇ!!」」」 ボソッと言ったはずなのにしっかりと皆が聞いていて反応した。 「行きたいなら走りに行くまでに終わらせろ。」 「「「はい!!」」」 櫂翔の言葉で皆が更に必死にやりだした。 「今年も…って…去年も?」 「あぁ。去年は龍さんすら終わってなくて、強制的にやらせた。」 「あぁ…龍さんやらなさそうだもんね?」 「まぁな。さて…暇だな…。李遠、散歩でも行くか?」 「行く!!クレープ買いに行こう?」 「あぁ。侑哉、見張り頼んだ。」 「はいはい。李遠ちゃん楽しんどいで。」 「うん。」 櫂翔と手を繋ぎ、歩いて溜まり場を出て、クレープ屋さんを目指した。 近くのクレープ屋さんでクレープを買い、公園のベンチに座り他愛もない話をしながら時間を潰した。 ブラブラと街中を歩いていると、熾遠と銘ちゃんにバッタリ会った。 「あ~李遠ちゃん!!」 「あっ銘ちゃん!!」 「何してるの?」 「葵達が宿題終わるまで時間潰しにクレープ食べに来たの。銘ちゃんは?」 「買い物ついでに熾遠とデート。」 「そうなんだ。まだお買い物するの?」 「ううん。もう終わったから、今から帰るとこ。」 「そっかぁ。私達はどうしよ…」 「あ…じゃあ家来ない?」 「行ってみたい!!」 「じゃあ決まり。熾遠、櫂翔行くわよ。」 銘ちゃんと話し時間もあるから、熾遠達の家に行く事になった。 会話を聞いていた熾遠は半分呆れながらも返事をして銘ちゃんと歩き出した。 熾遠達の後ろを櫂翔と歩き、熾遠達の家についた。
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