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溜まり場に着くと、皆がバイクの整備をしていた。
「お前ら、終わったのか?」
「「はい!!」」
皆の返事を聞いてから中に入れば、疲れきった葵がソファーに転がっていた。
「あ…い~ちゃん。これ…ありがとう。」
「うん。終わった?」
「…さっきね。」
「良かったね?」
葵と話しながらソファーに座ると、侑哉さんが笑いながらジュースをくれた。
「葵も早くからやれば良いのに…。去年も龍さんに紛れてやってただろ。」
「懲りねぇな葵も。」
熾遠も笑いながら侑哉さんと話していた。
「ねぇ櫂翔?」
「なんだ?」
「何時から行くの?」
「9時からだ。」
「櫂翔もバイク?」
「いや車。走りはだいたい車だな。」
「私は?」
「あ?車に決まってんだろ。」
「ふぅん。」
今7時だから後2時間ぐらい時間はあった。
溜まり場で遊びながら、時間になるのを待っていると、8時頃皆が着替え出した。
櫂翔達も特攻服に着替えて来ていた。
いつもと違う櫂翔にドキドキしていると、櫂翔に呼ばれた。
「李遠。」
「なぁに?」
「ほらお前も着替えてこい。」
そう言いながら袋を投げてきて、受け取り中身を見ると、特攻服が入っていた。
「…え?」
「お前のだ。着てみろ。」
「…うん。」
返事をして奥の部屋で着替えてから櫂翔の元に戻った。
慣れない格好で少し恥ずかしくなりながら、櫂翔の所に戻り声をかけた。
「…櫂翔…着たけど…」
そう言うと、何か話していた皆が一斉にこっちを見てきた。
「似合うな李遠。」
「そう?…可笑しくない?」
「大丈夫だ。そろそろ時間だ…行くぞ。」
櫂翔はそう言い、私の手を引きながら外に向かった。
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