七章

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1時間ほど走っていると、急に侑哉さんが櫂翔を呼んだ。 「櫂翔…」 「あぁ。李遠窓閉めるぞ。」 「…うん。」 何かあったのか気になったが、素直に窓から離れるとすぐに窓を閉められた。 私が窓から離れたのを確認すると、櫂翔は窓から手を出し何か合図をして、それが終わると私を抱き寄せると車のスピードが上がっていった。 「李遠、少し飛ばすからな?」 「うん…何かあったの?」 「あぁ…サツが出てきた。」 「…警察?」 「あぁ。」 「皆…大丈夫なの?」 「大丈夫だ。心配するな。」 細い路地に入り、私が知らない道を進んでいく。 暫くすると溜まり場についたが、まだ皆は帰ってきてなかった。 不安になりながらも、入口の近くで見ていると、次々に皆が帰ってきた。 メンバーは帰ってきているのに、熾遠と葵がなかなか帰って来なく、まさか…っと思い始めた頃、やっと帰ってきてホッとした。 「熾遠!葵!!」 二人に駆け寄ると笑顔で迎えてくれた。 「楽しかったか李遠?」 「うん熾遠。でも二人がなかなか帰って来ないから、不安だった…。」 「大丈夫だよ。い~ちゃん。捕まんないよ。」 葵も笑いながら言ってきたから、本当に良かったと思った。 「熾遠、葵、戻ったか。」 「あぁ。」 「ただ今です。櫂翔さん。」 「あぁ。お疲れ様。李遠、大丈夫だったろ?」 「うん。」 キュッと抱きつき笑いかけた。 その後は皆で疾風さんの店に行き、ご飯を食べて騒いでから、家に帰った。
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