七章

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……………… 真っ暗な闇の中に私はたっていた。 …………… …櫂翔?…どこ? ………………… …櫂翔?…一人に…しないで… ………………… ハッと目を覚ますと、櫂翔に抱き締められベッドに寝ていた。 起きると今見た夢を忘れていた。 …いつベッドに来たんだろ? そんな事を考えながら、櫂翔の腕から抜け出しサイドボードに置いてあった水を飲んだ。 …変な夢を見ていた様な気がする…。 内容までは覚えていなかったが、水を飲んで冷静に考えていると、胸の中に不安が広がっていった。 だんだん怖くなり、水をもとの場所に戻してから、また櫂翔に抱きついた。 眠ったままの櫂翔だったが、私が抱きつくと無意識なのか、ギュッと抱き締め返してくれ嬉しくなりながら、目を閉じた。 …大丈夫…櫂翔は側にいる…。 …さっきのは…何の夢だったんだろ…。 目を閉じたまま、そんな事を考えていると、いつの間にか眠りに落ちていっていた。 次に目を覚ましたのは昼頃で、ライチがベッドの下で鳴いていた。 「ニャ~ニャ~」 「…おはよ…ライチ…」 ライチに声をかけると、ライチはベッドに頑張って登ってきた。 膝に乗せ撫でていると、櫂翔も起き出した。 「…ん…李遠…?」 「おはよう櫂翔。」 「あぁ。」 「ニャ~」 櫂翔が起き上がるとライチは私の膝から櫂翔の膝に移動した。 櫂翔はいつもの様にタバコに火をつけ、煙を吐きながらライチを撫でた。 変な夢のせいか、何となく櫂翔にくっついていたくなり、私も櫂翔の膝に頭を乗せる。 櫂翔は何も言わずに私の頭を撫でてくれたから、私はライチを撫でてあげた。
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