七章

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次の日…………… 目覚めると何だか身体がダルかった。 …身体が…重い…? 何でか考えていると、昨日櫂翔に抱かれた事を思い出した。 そのまま眠ってしまったから、シャワーでも浴びようと櫂翔から離れ、お風呂に向かった。 温かいシャワーを浴び、完全に目を覚ましてから、櫂翔を起こした。 「櫂翔…櫂翔おきて?」 「……ん……?」 「おきて櫂翔。今日は会議があるんでしょ?」 「……あぁ……。」 寝惚けながらも目を開けてくれた櫂翔に更に声をかける。 「櫂翔!ちゃんと起きて!!熾遠からもうすぐ来るって電話あったよ!」 「…あぁ。……熾遠…何で李遠に電話してんだ?」 「櫂翔がマナーモードにしたままだからでしょ?」 「…あぁ…忘れてた…」 櫂翔はそう言いながらタバコに手を伸ばし、ついでに携帯を手に取り弄っていた。 …そうなのだ。私がお風呂から出ると、熾遠から電話がかかってきた。 タバコを吸い終わり、やっと目がしっかり覚めたのか、櫂翔は顔を洗いに行った。 リビングでコーヒーを入れていると、スーツに着替えた櫂翔がリビングにやって来た。 「李遠、今日一人で大丈夫か?」 「ん。大丈夫だよ。ライチもいるし。」 「…無理してねぇか?不安だったのは大丈夫なのか?」 「うん。今日は大丈夫みたい。昨日はゴメンね?」 「たまにはあんなに甘える李遠も可愛いな。」 そう言いながらコーヒーを飲み出した。 暫くするとインターホンがなり熾遠が着いたみたいだ。 「じゃあ…行ってくる。」 「うん。行ってらっしゃい。」 「李遠…本当に大丈夫か?」 「大丈夫だよ。そんなに心配しないで。」 「…わかった。何かあれば電話してこい。家からは出るなよ?」 「うん。ライチと待ってるから早く帰って来てね?」 「あぁ。じゃあな。」 櫂翔はそう言うと、チュッとキスをしてからお仕事に向かった。
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