七章

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玄関をそっと開け中に入ると、リビングからライチが走ってきた。 「ニャ~」 「ただいま。李遠は寝てるのか?」 「ニャ。」 ライチに話しながらリビングに行けば、ソファーで眠る李遠を見つけた。 「ったく。またこんなとこで寝て…」 呟きながら李遠を抱き上げ寝室に向かう途中、李遠が身動ぎ目を開けた。 「起こしたか?」 「…おかえり…櫂翔…」 「あぁ。ただいま。ベッドで寝なきゃ風邪引くぞ。」 そう言いながら、李遠をベッドに降ろした。 ベッドに降ろした李遠は、不安そうな顔をしながら俺の服の裾を掴みながら、聞いてきた。 「…櫂翔…。…誰と…いたの…」 「会社の取引先の人とだけど?」 「……そう……」 「どうした?」 「…香水…臭い…」 李遠の言葉にスーツの臭いをかぐと、あの女の香水の匂いがして小さく舌打ちした。 「風呂入って来るから寝てろ。」 そう言い李遠のオデコにチュッとキスをしてから寝室から出て風呂に向かった。 風呂から出て、香水臭いスーツをゴミ箱に詰め込んでから、ベッドに行き李遠を抱き締めた。 抱き締めた俺に李遠は起きていたのか、ギュッと抱き着いてきた。 「李遠…さっきのは取引先の奴が娘連れてきて、一緒に食事した時に匂いが着いたんだ。抱きつかれたが、その女とは何もないから。」 「…うん。櫂翔を…信じてる…。」 そう言う李遠にキスを落としてから目を閉じ眠りに着いた。 櫂翔side end ……???side 「お父様、私櫂翔さんとお付き合いしたいわ。」 「あら、私は熾遠さんがいいわ。」 「そうか。じゃあ二人の学校に転校して仲を深めなさい。」 「「はぁい。」」 「だがお前達、彼らは付き合ってる女がいるみたいだが、大丈夫か?」 「大丈夫よ。その辺の一般の女より、会社に利益がある私達の方がいいに決まってるわ。」 「そうか。自信があるならいい。頑張りなさい。会社の為にも。」 ……???side end
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