八章

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芹夏さんの夕飯は、ママの味に似ていた。 それを芹夏さんに言うと、笑いながら理由を教えてくれた。 ママは昔料理が苦手で芹夏さんが教えてる内に同じ味になってしまったらしい。 ママは料理が上手だと思っていたのに、意外な真実に驚いた。 夕飯を食べ終えてから、芹夏さんにママの昔話を聞いた。 私達ぐらいの年の頃を聞き、あんなにおっとりしていたママにもヤンチャな時期があった事を知った。 聖さんはパパの事を教えてくれた。 パパの方が年は上だったが、今の櫂翔と熾遠みたいな関係だったって。 確かにパパは誰とでもすぐ仲良くなっていた。 熾遠はパパに私はママにそっくりに育ったみたいだ。 色んな話を聞いて帰る時、聖さんと芹夏さんにまた抱き締められた。 「李遠いつでも来い。お前はもう俺達の娘だ。」 「そうよ。いつでもいらっしゃい。一緒に買い物もいきましょ。」 「はい!!」 芹夏さん達と携帯の番号を交換してから櫂翔が待つバイクに乗った。 「じゃあな。親父あの件頼むな。」 「あぁ。李遠乗せて事故んなよ。」 「当たり前だ。また来るから。」 「あぁ。じゃあな。」 櫂翔と聖さんが話終わるとバイクが進みだし、私達は家に帰った。
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