二章

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私は…夢を見ていた…。 無理やり…涼に犯される…夢…。 …いやぁ…櫂翔…。 …呼んだって誰も来ねぇよ。お前は一生俺のおもちゃなんだよ。 …やだ…やぁ~!櫂翔…助けて!! …汚れた李遠なんて愛してくれる奴なんかいない。現に熾遠だって帰って来ないだろ? …違う!熾遠はそんな事ない! …うるせぇ!黙って俺のおもちゃになってろ!! …いやぁ! 「~いやぁ!」 そこでハッと目が覚めた。 「李遠大丈夫か?」 ビクッとして声がした方を見ると、櫂翔が心配そうに見ていた。 「あ…。…ゆ…め…。」 そう呟き、また涙が流れてきた。 「李遠…そんなに泣くな。」 櫂翔はそう言いながら抱き締めてくれた。 櫂翔に抱かれて泣いていると、熾遠に呼ばれた。 「李遠…。」 ハッと熾遠を見ると心配そうに私を見つめていた。 櫂翔はスッと腕を離してくれたから、私は熾遠に抱きついた。 「…熾遠…会いたかった…。」 抱きついた私を熾遠は受け止めてくれ、ギュッと抱き締められた。 「李遠ごめんな。一人にして…。」 「今…会えたからいい。これからはいつでも会える?」 「あぁ。李遠、もうあんな家に帰る必要ないからな。」 熾遠の言葉に驚いた。 「……でも…………。」 「もうお前が辛い思いしなくてもいいんだ。」 「私は…熾遠の家に行けばいいの?」 そう言うと櫂翔が喋った。 「李遠、俺の家に来い。」 櫂翔に続き熾遠が言った。 「もちろん俺の家でも良い…女もいるけど…どうする?」 熾遠…彼女…いたんだ。 熾遠の邪魔はイヤだから、櫂翔に聞いた。 「櫂翔…いいの?」 「あぁ。」 「じゃあ…櫂翔の所に行く…。」 そう言うと、櫂翔は嬉しそうに笑った。
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