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櫂翔は熾遠達が騒いでいても起きなかったが、流石に最後の熾遠の叫びで起きた。
「熾遠…うるせぇよ。騒ぐなら出てけ。」
いつもより低い声で言う櫂翔にビックリしたけど、たぶん寝ぼけてると思い私が声をかけた。
「櫂翔、ちゃんと起きて?」
「あ?…李遠?いつ来たんだ?」
「今だよ。目が覚めた?」
「あぁ。おいで李遠。」
櫂翔に抱き寄せられて膝に乗せられた。
「どうした?アイツに何かされたか?」
「大丈夫だよ。それより櫂翔?」
「ん?」
「紹介したい子がいるから離して?」
「…このままでいいだろ。」
櫂翔と話していると、いきなりエナが叫んだ。
「ちょっとアンタ!!何私の可愛いイオに抱き着いてんのよ!離れなさい!!」
「…あ゙?誰だお前?」
喚くエナを熾遠が抑える。
「エナ、落ち着け。あれは櫂翔。李遠の彼氏だ。」
「はぁ?しぃ兄アイツにイオを渡したの!?」
「エナ…相変わらず容赦ねぇな。とりあえず落ち着け。」
櫂翔は熾遠が落ち着かせているのをみながら、私の髪で遊びながら言った。
「なんだ…熾遠の浮気相手か?熾遠…そんな煩いのここに連れてくんなよ…。」
「お前もか!違うわ!!俺は銘愛だけだ!!こいつは俺達の幼なじみの依鈴梛。通称エナだ!」
熾遠の叫びに櫂翔は笑っていた。
「櫂翔…遊んでるでしょ?」
「あぁ。」
「もぅ…ちゃんと紹介するから…聞いて?」
「わかった。」
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