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皆でご飯を食べてから、その場で解散になった。
綾さん達は今から地元に帰るらしく、また会うことを約束して別れた。
私達も家に帰り、お風呂に入って、リビングでのんびりしていた。
櫂翔はビールを飲みながらソファーに座っていて、私はその下でライチと遊んでいると、櫂翔に呼ばれた。
「李遠。」
「ん~?なに?」
「12月にパーティーがあるから。」
「会社の?」
「あぁ。婚約発表だ。」
「誰の?」
「魁さんと綾。」
「うわぁ。おめでたいね?」
「あぁ。それでな?」
櫂翔はそこで一回言葉を切り、私を膝に乗せた。
「櫂翔?」
「…お前が卒業したら…結婚しよう?」
「……………え?」
いきなり言われ困惑した。
「これから先、李遠が嫌がっても離してやれねぇ。会社の接待でこの前の様に食事に誘われる事もある。そのたびに李遠を不安にさせたくない。5年後、10年後、その先も俺は李遠と過ごしたい。
…だから…結婚しよう?」
櫂翔の言葉が嬉しすぎて、話を聞きながらポロポロ涙が流れてきた。
「…イヤか?」
不安そうに眉を潜める櫂翔に慌てて首を振った。
「本当は今すぐにでもお前を俺のものにしたいが、年的に後1年ある。だから今は婚約って形になるけどな。」
話ながら頭を撫でてくれる櫂翔に泣きながら聞いてみた。
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