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「…櫂翔…私で…いいの…?」
「李遠じゃなきゃダメなんだ。」
「…だって…私は…涼に…」
「そんな事関係ない。前も言っただろ?お前は綺麗だ。穢れてなんかない。お前がそう思うなら、俺が綺麗にしてやる。なぁ李遠?李遠の本当の気持ちが知りたい。俺と結婚するのは嫌か?」
そう聞く櫂翔に慌てて言った。
「そんな事ない!私も櫂翔とずっと一緒に居たい!!」
「じゃあ…卒業したら俺と結婚してくれるか?」
「…うん。」
私が返事をすると、櫂翔がギュッと抱き締めてくれた。
「…まぁ、当然だよな。」
「櫂翔…何でそんなに自身満々なの?」
「ん?李遠は俺が居ないと生きていけないから。」
「なっ!!」
「そうだろ?俺も、もう李遠なしじゃ無理だしな。」
確かに櫂翔が居なくなるなんて考えられない。
そう思いながら、櫂翔に抱きついた。
「それでな李遠?」
「ん?」
「魁さん達の婚約発表の時に一緒に発表するからな。」
「うん。でも…大丈夫かなぁ?」
「誰にも文句は言わせねぇよ。それと…熾遠達の婚約発表もある。」
「…え?」
「まぁ…会社から見れば話題作りだな。今度、合同でやるプロジェクトがあるんだ。その発表に被せれば、周りからそんなに騒がれない。 まぁ、俺達はいいんだが、お前や綾、銘愛が不快な思いをしない様にと思ってな。」
「…そこまで…考えてたの?」
「少しはな。本音は李遠は俺のものだって見せ付ける為。お前に手を出す奴が現れる前にな。風間の事もあるし。」
「…ありがとう…櫂翔…。…でもお父さん達には…」
「あぁ。親父達は大賛成だ。この前実家言っただろ?その時親父に獅童の方から風間に迷惑だって言って貰おうと思って話したんだ。で、ついでに結婚したいって言ったら、魁さんが婚約発表するから、一緒にしちまえって。」
笑いながら言う櫂翔にまた抱きついた。
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