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いきなりのプロポーズには驚いたが、櫂翔が私の事をそんな風に考えてくれていたのには更に
驚いた。
櫂翔に出会って半年ぐらいしかたってないけど、こんなに大切に思える存在に出逢えた事が嬉しい。
こんな大切な存在を失った時、私には何が残るんだろう。
失わない様にするには、護られてるばかりではなく、戦わなくてはいけない。
そう決意して櫂翔を見上げた。
「ねぇ櫂翔?」
「どうした?」
「私…護られてばっかりいるね。」
「俺がお前を護ってやりたいんだからいいんだよ。」
「でもね?護られてばかりいたら、いつか大切な何かを失ったって気づいた時、どうすればいいか解らなくなると思うの。
…だから…そうなる前に…風間さんと…ちゃんと話をしようと思うの。」
「……………」
「櫂翔が風間さんと何かあるなんて思わないけど、風間さんに諦めて貰うには私が話をするのが一番だと思うの。」
そう言うと櫂翔は眉間に皺を寄せながら考え始めた。
「ねぇ櫂翔?お願い。」
「…分かった。…ただし…一人では行くな。」
「でも……」
「俺も行く。それが嫌ならダメだ。」
着いてくると言う櫂翔に、結局何を言っても無駄だと思い頷いた。
「で?いつ話すんだ?」
「ん~?早いうち…明日とか?」
「分かった。さて…そろそろ寝るか?」
「うん。」
「あぁ…明日は遅刻して行くからな。」
「私も?」
「当たり前だろ。」
「分かった。」
何で遅刻して行くのか理由は教えてくれなかったが、布団に入り櫂翔に抱き締められると、眠くなり考えられなくなり眠りについた。
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