八章

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いきなりのプロポーズには驚いたが、櫂翔が私の事をそんな風に考えてくれていたのには更に 驚いた。 櫂翔に出会って半年ぐらいしかたってないけど、こんなに大切に思える存在に出逢えた事が嬉しい。 こんな大切な存在を失った時、私には何が残るんだろう。 失わない様にするには、護られてるばかりではなく、戦わなくてはいけない。 そう決意して櫂翔を見上げた。 「ねぇ櫂翔?」 「どうした?」 「私…護られてばっかりいるね。」 「俺がお前を護ってやりたいんだからいいんだよ。」 「でもね?護られてばかりいたら、いつか大切な何かを失ったって気づいた時、どうすればいいか解らなくなると思うの。 …だから…そうなる前に…風間さんと…ちゃんと話をしようと思うの。」 「……………」 「櫂翔が風間さんと何かあるなんて思わないけど、風間さんに諦めて貰うには私が話をするのが一番だと思うの。」 そう言うと櫂翔は眉間に皺を寄せながら考え始めた。 「ねぇ櫂翔?お願い。」 「…分かった。…ただし…一人では行くな。」 「でも……」 「俺も行く。それが嫌ならダメだ。」 着いてくると言う櫂翔に、結局何を言っても無駄だと思い頷いた。 「で?いつ話すんだ?」 「ん~?早いうち…明日とか?」 「分かった。さて…そろそろ寝るか?」 「うん。」 「あぁ…明日は遅刻して行くからな。」 「私も?」 「当たり前だろ。」 「分かった。」 何で遅刻して行くのか理由は教えてくれなかったが、布団に入り櫂翔に抱き締められると、眠くなり考えられなくなり眠りについた。
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