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次の日…ライチの鳴き声で目を覚めた。
櫂翔の腕から抜け出しライチを抱き上げてから、携帯を手に取り時間を確認すると12時過ぎていた。
「…あ…」
時間に唖然としながら、メールも来ていたので見てみると、熾遠や葵、エナからだった。
皆に今起きたとメールを送ってから、櫂翔を起こした。
「櫂翔…櫂翔おきて?」
「………ん……」
「起きて櫂翔。もうお昼だよ。」
「ニャ~ニャ~」
ライチと一緒に櫂翔を起こす。
しばらく声をかけ続けると、櫂翔が目を開けてくれた。
「おはよう櫂翔。もうお昼だよ。」
「…あぁ。」
「…学校…行かなきゃ…」
私がそう言うと櫂翔は私を抱き寄せまた目を閉じた。
「櫂翔ってば。学校どうするの?」
「…行かね…」
「じゃあ私だけ行って来るよ?」
「…ダメだ。」
「なんで?」
「…あぶねぇから。」
「熾遠に迎えに来てもらう。」
「…ダメ…ってか…李遠立てねぇだろ?だから今日は休む。」
立てないと言われ、頭に?が浮かんだ。
「立てるよ?」
そう言うと櫂翔は私を離し、起き上がりながら言った。
「んじゃ…立ってみ?」
「うん。」
返事をしてベッドから降りると、腰に力が入らなく、そのまま座り込んだ。
「…あれ?」
「ほらみろ。無理だろうが。昨日、あんだけヤってんだ。お前が立てる訳ねぇだろ。だから休みだ。」
ニヤッと笑いながらタバコを吸う櫂翔を睨んだ。
「櫂翔…始めっからこのつもりで…」
「ヤる前に言っただろ?学校行けねぇなぁって。素直に言う事聞かない李遠が悪い。」
図星をつかれ悔しげに櫂翔を見上げた。
櫂翔はタバコを吸い終わると、私とライチを抱き上げリビングに向かった。
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