八章

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「李遠ちゃん?どうしたの?」 近寄って来た一人が聞いてきたから、ビクビクしながら答えた。 「えっと…櫂翔達が…難しい話…始めたから…暇で…。 邪魔してゴメンなさい。」 慌てて出ていこうとしていたら止められた。 「李遠ちゃん、居ていいよ。邪魔じゃないからね。櫂翔の彼女なら大歓迎だよ。」 「そうだよ。それに…そんなに怖がらなくて大丈夫だよ。俺達は李遠ちゃんに怖い事しないからね。」 「…はい。…ゴメンなさい。」 謝ると頭を撫でられた。 「大丈夫だよ。そうだ。ケーキ食べる?先代からの貰い物なんだけど…。」 コクンって頷くとソファーに案内されケーキを持ってきてくれた。 ケーキを食べながら何人かと話をした。 比較的若い人達は龍さんの時のメンバーらしく、だいたいは元メンバーが揃っているらしい。 それから私が熾遠の妹という事も話した。 「そっか。李遠ちゃんは熾遠の妹でもあるのかぁ。」 「熾遠にこんな可愛い妹がいたなんてなぁ…。」 そう話したのは龍さんの時の幹部の人達だ。 皆と仲良くなり話していると櫂翔が探しに来た。 「ここにいたのか。」 「あっ櫂翔!お話し終わった?」 「あぁ。一人にして悪かった。何もされなかったか?」 「うん。皆、いい人だった。」 「そうか。」 櫂翔と話していると、私と話していた人が叫んだ。 「おい櫂翔。何言ってんだよ。」 「俺達が李遠ちゃんを苛めるわけないだろ!」 「…李遠は人見知りなんですよ。」 そう言うと皆が納得した様に頷いていた。
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