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確かにビクビクしちゃってたから、納得されたのはしかたないかなぁ…と考えていると、熾遠、要さん、龍さんが来た。
「おっ李遠、ここにいたのか。何もされなかったか?」
熾遠がそう言うから頷く。
「だから…熾遠まで何の心配だよ。俺達が苛める訳ねぇだろ。」
「いや…熾遠はお前らの顔は厳ついから、李遠がビビって泣いてんじゃねぇかと心配してたんだ。」
「ひでぇよ龍。俺達苛めてないよな李遠ちゃん?」
仲良くなった人達が龍さんの言葉に泣き真似をしながら私に聞いてきた。
「えっと…龍さん?皆優しくしてくれましたよ。ケーキも食べさせて貰ったし…。」
「そっか。ならいいがな。で?…李遠はケーキで餌付けされたのか?」
「餌付け?」
龍さんの餌付けって言葉に?が浮かんだ。
別に餌付けされた覚えはないから。
そんな事を考えていると、さっきの人が言った。
「あははは。龍、さすがだな。李遠ちゃんにケーキあげたら普通に話してくれたよ。ところで龍はなんで李遠ちゃん知ってたんだ?」
「前溜まり場に顔出しに行ったら櫂翔が連れて来たから。それに、この前の李遠の誕生日にぬいぐるみやった。」
「あぁ、あのぬいぐるみ李遠ちゃんにあげたのか。女落とすのに買ったと思ってた。」
「女落とすのにだけにあんなの買うかよ。可愛い李遠のだから探してたんだ。ピッタリだろ。」
自慢気に話す龍さん達をキョトンと見ていると、櫂翔に頭を撫でられたので櫂翔を見上げた。
「さて李遠。用事は終わったから帰るか。夜飯はどうする?」
「う~ん…。冷蔵庫なにがあったかな?」
考えていると、要さんが話しかけてきた。
「李遠ちゃん、櫂翔、食いに行こうぜ。」
「どうする李遠?」
「私は…どっちでもいいけど…。」
「んじゃ行くか。」
「うん。」
要さんに誘われ夜ご飯を食べに全員で出掛けた。
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