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着いた場所は疾風さんのお店。
ぞろぞろと皆で入って行くと、疾風さんはゲンナリした顔をして言った。
「何で皆で来てんだよ…。」
「会社にいたからに決まってんだろ。」
疾風さんと要さんが話すなか、皆はどんどん席に座って行っていた。
「こんばんわ疾風さん。」
「おぅ。李遠ちゃん今日は何食べたい?」
「んと…疾風さんが作ってくれる物なら何でも…。」
「そっかそっか。じゃあ旨いもん食わしてやるから櫂翔と待ってろよ?」
「はい。」
私が疾風さんと話していると、他の皆が文句を言い始めた。
「疾風さん!俺達にも旨いもん出して下さいよ。」
「しかも何で李遠ちゃんと仲いいんですか!!」
「お前らうるせぇぞ。李遠ちゃんは可愛いから特別に決まってんだろ!てめぇらには適当に作るから待ってろ!!」
疾風さんは叫ぶと、まだブーブー言う皆を残し厨房に入って行った。
暫く待つと疾風さんが次々に料理を運んできて、皆で楽しく食べた。
食べ終わると疾風さんは、私にデザートを出してくれてニコニコしながら食べていた。
「李遠ちゃん美味しい?」
「はい!」
疾風さんに答えると熾遠は頭を撫でながら“よかったな”って言ってくれた。
そんな私を皆が、微笑ましそうに見てたなんて知るよしもなかった。
そのまま皆で楽しく過ごし、家に着いたのは夜中だった。
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