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「李遠。お前は汚くなんかない。」
櫂翔に言われたけど、首を降り否定する。
「だって…こんなのいらない…。…あいつなんて大嫌いなのに…。いつも…嫌だった…。…身体中付けられて…おもちゃの印だって…。やっと…前のが…消えたのに…。」
そう言うと、櫂翔はさらにギュッと抱き締めてくれ、アイツのキスマークの上に吸い付いた。
キツく吸われ、一瞬ビクッとすると、櫂翔は私を少し離した。
「李遠、この跡は俺が付けたんだ。」
ビックリして櫂翔が言ってる事が良く解らなかった。
「…え?…櫂翔?」
そう言うと、櫂翔は私の顎に手をやり、目を合わせてきた。
「…好きだ。俺が…ずっと守るから…。俺の女になれ。」
櫂翔の言葉が嬉しくて、涙が溢れた。
泣いていると、櫂翔は顎を持っていない方の手で、涙を拭ってくれた。
「李遠?返事は?俺の女になるか?」
うんっと答えそうになり思い留まる。
「櫂翔が好き…。でも…私は…汚れてるから…。」
そう言うと、櫂翔は真剣な目で私を見た。
「李遠は汚れてなんかない。いいか?良く聞けよ?」
その言葉に頷くと櫂翔は話始めた。
「李遠は汚くなんかない。あんな事があって辛いだろう。だけど…俺が全部綺麗にしてやる。お前は綺麗だ。それに…俺が好きなら、俺の側にいろ。何があっても守ってやる。」
櫂翔の言葉に止まってたはずの涙が溢れた。
「私…櫂翔の側に…いたい。」
そう言うと櫂翔はギュッと抱き締めてきた。
「李遠、もう一度聞く。俺の女になるか?」
「…うん。」
今度は迷わず答えると、櫂翔にまた顎を持たれ、キスされた。
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