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楽しいお昼の時間も終わり、午後の競技が始まった。
「おっ。次は俺達だな。」
熾遠が言い、櫂翔達が立ち上がった。
「李遠行ってくるから、エナと見てろ。」
「うん。櫂翔頑張ってね。」
「あぁ。」
櫂翔は私の頭を撫でてから熾遠達と歩いて行った。
櫂翔が出るのは男子全員参加の競技だ。
どんなのかエナに聞いたら、チームの大将がハチマキをして、それを取ったチームが勝ちというシンプルな競技だ。
「じゃあ櫂翔が取られないならいいんだね。」
「そう。それにこの競技で勝ったチームが事実上学校で一番のチームになるからね。負けたチームは一年間そのチームに学校では手を出せないの。」
「へぇ~。エナよく知ってるね?」
「イオ…説明聞かなかったの?」
「…知らない。」
「はぁ…昔から変わらないね。今度からちゃんと聞きなさい。そのぶんじゃ、女子全員参加の競技も何するか知らないでしょ?」
「うん。」
「自信満々に答えない。ついでだから今説明するね?」
そう言って説明してくれるエナの話をよく聞いた。
簡単に言うと男子がするのと対して変わらないが、女子はチーム戦ではなく個人戦。
一番多くハチマキを取れた人の勝ちみたいだ。
「個人戦なんだ…。」
「そう。だけどチームになったりしてもありなの。予想ではグループでイオに向かって来ると思うよ。」
「まぁ…女子相手なら大丈夫でしょ。」
「またイオは…。そうやって油断して怪我でもしたら、櫂翔さんとしぃ兄に怒られるよ?」
「うっ。解ってるよ。油断はしない。」
「そうしなさい。まぁ、私はイオと一緒にいるからね。」
「ありがとうエナ。」
エナと話していると、櫂翔達の競技が始まろうとしていた。
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