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櫂翔達をジッと見ていると、銘ちゃんの声が聞こえた。
「熾遠~!頑張ってね~!!もしハチマキ取られたら、お弁当作らないからねぇ~!」
銘ちゃんの声を聞いた熾遠はニヤッと笑い腕をあげた。
熾遠と銘ちゃんのやり取りにコソッと笑っていると、櫂翔と目が合いニヤリと笑うからドキッとした。
「ほらイオ。銘ちゃんもしぃ兄応援してんだから、あんたも櫂翔さん応援してあげなよ。」
「クスクス。エナ必要なさそうだよ。櫂翔こっち見てたし…。」
「バカね。男は彼女に応援して欲しいのよ。」
「クスクス。ならエナも応援しないとね?」
「は?夜叉のメンバーはいるけど、総はいないよ?」
「エナ良く見て?あっちにいるの、総司くんだよ。」
「はぁ~!?」
そう…この学校の生徒じゃない総司くんが、この競技に紛れ込んでいた。
私達に気付いた総司くんは、相手のハチマキを取りながら叫んだ。
「え~れ~な~!ちゃんと俺の勇姿見てろよ~!!」
叫んだあとまた人混みの中に紛れた。
「…アイツ…何でいるのよ…」
「…さぁ?祥くんに聞いてみる?」
「祥くんって理事長なんだよね?」
「うん。行ってみる?」
「そうだね。」
エナと話終わると二人で祥くんの所に向かい歩き出した。
小さい頃から一緒のエナも、当然祥くんを知っているから気兼ねなく職員テントに来た。
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