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職員テントの中に祥くんを見つけて話しかけた。
「理事長、ちょっといいですか?」
他の先生方の手前、敬語で祥くんをテントの外に呼んだ。
「おぅ。どうした?」
テントの外に出てきた祥くんは、最初不思議そうな顔をしていたが、私を見つけるとニコニコし出した。
「ねぇ祥くん?何で違う学校の人が参加してるの?」
「あぁ…この競技チームごとだろ?この学校の生徒だとblue moonが圧倒的に多いから、他のチームが不利になるんだ。で、blue moon事態の人数はそんなにいないから、足りない人数は部外者も参加できんだよ。」
「…はぁ…それでか…」
「どうしたエナ?」
落ち込むエナに祥くんは聞いたが、エナは答えなかった。
「李遠?エナはどうしたんだ?」
「あのね?夜叉の総司くんわかる?」
「あぁ。」
「エナの彼氏なの。」
「はぁ~!?エナ?総司と付き合ってんのか!?」
祥くんは驚きながらエナに聞いた。
「…うん。」
「…エナまで男作ってる…。」
ガクッと膝を付き落ち込んだ祥くんは、いきなり立ち上がるとマイクを持ち叫んだ。
「櫂翔~!総司~!」
その声に皆が反応した。
櫂翔達も何事かと動きを止める。
「お前ら~!彼女が大事なら、今すぐ別れろ~!!」
そう叫ぶ祥くんに私は驚いた。
「祥くん!?」
「俺の可愛い李遠だけじゃなくエナまで…。お前らは今から俺が狙う!!時間までに逃げ切らなければ、別れて貰うからなぁ!!」
「祥麻さん!?横暴だぁ!!逃げ切ってやるぅ~!!」
祥くんは叫び終わるとグランドの中に走っていき、それを見た総司くんは祥くんから距離を取る様に逃げた。
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