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「あぁ。アイツはバカだからな。」
櫂翔はクスクス笑いながら言う。
「でも祥くんには焦ったね?いきなりあんな事言うなんて…。」
「まぁな。だけど俺がお前と別れる訳ないだろ。お前が不安になる事なんてないんだよ。」
「だって…祥くんなら本当にしそうなんだもん…。」
ギュウッと櫂翔に抱きつき言うと、櫂翔は頭を撫でてくれた。
そんな私達を熾遠やエナは呆れた様に見ながら言った。
「ほらイオ。櫂翔さんとイチャつくのは良いけど出番だよ。」
ハッと周りを見渡せたば、皆に見られていた。
私は恥ずかしくなり、最後にギュウッと櫂翔に抱きつき離れる。
「うぅ~。櫂翔、行ってくるね?」
「あぁ。怪我すんなよ?」
「うん。」
「エナ、李遠頼むな?」
「はい。任せてください。」
話終わるとエナと立ち上がりグランドに出た。
女子がどんどんグランドに集まりだした頃、祥くんがまたマイクを持ち喋りだした。
「さて、次は女子の番だ。お前らも卑怯な真似はすんなよ。卑怯な奴見つけたら、ソイツは即退場だからな。じゃあ始め!!」
個人戦な女子はスタートの合図と共に私達に向かってきた。
「あらら。やっぱり来たか…。」
「仕方ないわね。イオは櫂翔さんの彼女だし。皆、櫂翔さんに良いとこ見せようと張り切ってるみたいだしね。」
「そっか。」
「呑気ねぇ…。さてイオ?久しぶりにアレやろっか?」
「え?アレ?」
「そうアレ。」
「出来るかな?」
「大丈夫でしょ。」
「そうだね。よし!エナ行こう!!」
「了解!!」
エナと話が纏まると、私達に向かってくる人混みに向かい走り出した。
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