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泣きながら言うエナを総司くんが支えた。
「エナ…泣かないで…。…言えなくて…ごめん…。」
エナの優しさに私まで涙が溢れた。
そんな私を支えながら櫂翔は風間姉妹を見据えていた。
熾遠が私達の前に立ち、風間姉妹に言う。
「…よくも…李遠とエナを泣かせたな…。…忠告はしてたはずだ。お前らの会社との契約を切らせて貰う。今すぐ俺達の前から消えろ。」
そう言う熾遠に風間姉妹は顔面蒼白になっていた。
「あ…あの…熾遠さん…」
「あ゙?気安く呼ぶなや。」
熾遠がキレ気味に言うと、今度は総司くんが話し出した。
「家も確か風間グループと取り引きがあったな。家も切らせて貰う。」
「そんな…総司さんまで…。櫂翔さんも熾遠さんも総司さんも、その女達に騙されてるんですよ!!」
総司さんの言葉に風間姉が叫ぶ。
その叫びを聞いた櫂翔、熾遠、総司くんの顔付きが変わった。
「まだ言うのか…。てめぇらがそんなに言う李遠は俺の妹だ。てめぇら…殺されてぇのか。」
「熾遠、落ち着け…。」
妹と聞いた風間姉妹は震えだした。
「さっさと消えろ。これ以上、俺達を怒らせるな。」
私を抱いたまま、櫂翔は低い声で言う。
それを聞いた風間姉妹は震えながら私達の前から走り去った。
風間さん達が居なくなってから、暫くして私はやっと涙が止まった。
エナの方を見ても、エナも涙が止まったみたいだ。
フッとエナと目が合い、二人で笑った。
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