1838人が本棚に入れています
本棚に追加
朝食をすませてから、リビングでお母さんとライチと遊んでいると、私の携帯が鳴り出した。
掛けてくる人は限られているから、ディスプレイも見らづに電話にでる。
「はい?もしもし?」
《李遠ちゃん?》
「…あれ?綾さん?」
《うん。突然ゴメンね?今大丈夫?》
「うん。どうしたの?」
《来週の土日、私の学校で学祭があるから遊びに来ない?》
「えっ!?行きたい!!」
《じゃあ待ってるね?》
「うん。じゃあ来週ね。」
綾さんからのお誘いに嬉しくなり、ニコニコしながら電話を切った。
ソファーに座りながらテレビを見ていた櫂翔は、上機嫌になった私を見て聞いてきた。
「どうした李遠?」
「あのね?綾さんが来週学祭があるから、遊びにおいでって。櫂翔…行きたいの。連れて行って?」
「あぁ。わかった。来週のいつだ?」
「んっと…土日って行ってた!」
私が答えると櫂翔は頷いてくれた。
「あら、じゃあライちゃんは家が預かってあげるわよ?」
「本当?お母さんいいの?」
「いいわよ。ライちゃんも大丈夫よね?」
「ニャ~。」
聞かれたライチは当然と言わんばかりに鳴いた。
「お母さん、ありがとう。」
初めての学祭に楽しみでワクワクした。
それと同時にうちの学校はないのか不思議に思う。
「ねぇ櫂翔?」
「なんだ?」
「うちの学校って学祭ないの?」
「あるぞ。12月にな。」
「へ?そんなに遅いの?」
「あぁ。変な時期に行事ごとがあるんだよ。2月には1、3年は日帰り旅行で2年は修学旅行だ。」
「へぇ~。」
初めて知った事に驚きながら櫂翔の話を聞いていた。
最初のコメントを投稿しよう!