十章

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実家につきインターホンを押すと、お母さんが出てきた。 「おはよう、お母さん。」 「あら李遠ちゃん。おはよ。早いわね?」 「うん。早く綾さん達の所に行きたくて。」 「クスクス。それにしても、よく櫂翔が起きたわね?」 「うん。無理矢理おこしたの。」 「よっぽど楽しみなのね。でもこんなに早く来たなら、朝御飯まだなんじゃない?」 「…あ…うん…。ライチは食べさせたけど…。」 「じゃあ食べていきなさい。準備するからその間に聖も起こしてくれる?」 「お父さん?うん。わかったぁ。」 玄関でお母さんと話していたが、朝ごはんの話になると、櫂翔は先に家に入って行った。 櫂翔とお母さんはリビングに行き、私はお父さんを起こす為に、お父さん達の寝室に向かった。 部屋に入ると、お父さんはまだグッスリ眠っていたから、体を揺すりながら声をかける。 「お父さん…お父さん起きて?朝だよ。」 私が声をかけると、お父さんはすぐに目を開けてくれ、体を起こしながら話してきた。 「……ん。……李遠か?」 「うん。おはようお父さん。」 「…あぁ、おはよう。朝からどうしたんだ?櫂翔と喧嘩でもしたか?」 「喧嘩なんてしてないよ。今日は綾さんの所の学祭に行くの。」 「あぁ、綾のとこか。」 「お父さん…綾さん知ってるの?」 「あぁ、潤さんの娘だろ?暫く会ってないが、よく兄貴になついてたからな。」 「そうなんだ。」 「あぁ、さて…下行くか。櫂翔は起きたのか?」 「うん。起こしてきた。」 「そうか。」 お父さんと話ながらリビングに行くと、櫂翔とライチはソファーで寝ていた。
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