十章

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楽しい時間は過ぎるのが早く、遅くなって来たので櫂翔達とホテルに向かう。 綾さんは泊まればいいのに…っと言っていたが、明日も学祭がありそれを見に行くと約束して別れた。 前に泊まったホテルにつき、櫂翔と部屋に行き一息ついた。 「ふぅ~。」 「疲れたか李遠?」 「ん?ちょっとね。でも大丈夫だよ。」 「そうか。楽しかったか?」 「うん。でも熾遠達まで来るとは思わなかったね?」 「…予想はしてたけどな。」 「そうなの?」 「あぁ。浮かれてる李遠見ながら何か企んでたからな。」 「…気付かなかった…。」 「クスクス。そうだろうな。」 櫂翔は私の頭を撫でながら言う。 「ねぇ櫂翔?」 「ん?」 「これ…いつ行くの?」 「来週にでも行くか?」 「本当!?」 「あぁ。」 「じゃあ…銘ちゃんも誘ってイイ?」 「そうだな。」 櫂翔と話ながらフッと思いだし聞いてみた。 「…そう言えば…銘ちゃん何で来なかったんだろ??」 「さぁな。熾遠にでも聞いてみな。」 「うん。」 「さて…風呂入ろうか?」 「うん…って…何で抱き上げるの?」 そう…櫂翔はお風呂に入ると言いながら、私を抱き上げ歩き出した。 「一緒に入る為に決まってんだろ?」 「えぇ!?」 「なんだよ?イヤなのか?」 寂しそうな顔をしながら聞いてくる櫂翔に嫌とは言えなかった。 「…ぅ…ぁ…イヤじゃ…ないけど…。」 「けど何だよ?」 「………恥ずかしい………」 「今更か?散々見てんのにな。」
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