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「ねぇねぇ。」
「「は？」」
肩を叩かれたから、銘ちゃんと振り返ればチャラそうな二人組がいた。
「二人で来てんの？」
「俺たちと遊ばねぇか？」
ニヤニヤ顔の二人組に銘ちゃんは私を背中に隠して答えた。
「イヤ。彼氏と来てるから。それと…この子に近寄らないで。」
「そんな事、言わずに行こうぜ。」
「俺たちと遊んだ方が楽しいって。」
「イヤ、無理。鏡見てから出直して来なよ。」
毅然と言う銘ちゃんにオロオロする。
「め…銘ちゃん…。」
「どうしたの？」
「あの…戻ろう？」
「そうね。行きましょうか。」
返事をしてくれた銘ちゃんは、アイスを持ってない方の手で私の手を握って歩き出した。
「待てよ。遊ぼうぜ。俺、気が強い女って好きなんだよな。」
「そっちの彼女も、ビクビクしちゃって可愛いね。」
そう言いながら、肩に腕を回してきた。
私は咄嗟に回された腕を持ち捻りあげる。
「…離して！」
「ちっ。何しやがんだ！！」
私が反撃した事に逆上した男は、腕を振り上げた。
ビクッとしていると、見知った背中と声が聞こえた。
「…そこまでだ。」
「何だてめぇ。邪魔すんじゃねぇよ！！」
「悪いな、こいつは俺のだ。手を出すな。」
「あぁ？てめぇがこいつの男か！？少し貸せや。」
「貸すわけねぇだろ。」
「ちっ。てめぇから沈めてやろうか！？」
「………………。」
「何とか言えや、こらぁ！！」
そう言いながら櫂翔に殴りかかる男。
櫂翔は私の肩を抱き寄せながら、男のパンチを避けて蹴りを入れた。
「………グッ……っ！」
男は呻き声を上げながら膝まづいた。
「……………まだヤるか？」
櫂翔は低く呟くと、男は走って逃げていった。
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