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櫂翔はあれから学校が終わると、私を家に連れて行ってくれてから会社に行っている。
帰るのが夜中になる時は、連絡をくれるが、だいたいは10時頃には帰って来た。
私は学校から帰ると、ライチと二人で疲れて帰って来る櫂翔を、ご飯の準備をして待っている。
そんな生活が2週間ぐらい過ぎた頃、学校では学祭の話し合いが始まった。
「学祭でやりたい事はありますか?」
学級委員長が言った言葉に、クラス中から意見が出る。
「メイド喫茶。」
「カフェは?」
「いや、仮装喫茶だろ。」
「簡単なお化け屋敷は?」
色々な意見が出る中、ボ~と聞いていると葵が話し掛けてきた。
「い~ちゃんは何がいい?」
「何でもいいよ。…面倒くさくなければ…。」
「い~ちゃん…。…学祭ぐらい楽しもうよ?」
「だって…面倒くさい…。」
「まぁ…それが、い~ちゃんだよね。…でも話しはちゃんと聞いとかないと大変な事になるかもよ?」
「何とかなるでしょ。葵に任せるよ。」
葵に返事をしてから、机に伏せて眠りに入る。
葵がまだ何か言っていたが、とりあえず寝る事にした。
お昼になり、屋上に向かう途中エナに聞かれた。
「イオのクラスは学祭何するの?」
「さぁ?葵、結局何になった?」
「イオ…また話し聞いてないの?」
途中で寝たから葵に聞いていると、エナが呆れた様に言う。
「エナちゃん。い~ちゃんは面倒くさいって言って、途中から寝ちゃったんだ。」
「まったくイオは…。」
「だって何でも良いもん。で?結局なに?」
「メイド、執事喫茶だよ。」
「へぇ~。」
「ちなみに、い~ちゃんはメイドね。」
「えっ?裏方じゃないの?」
「違うよ?」
「…うわ…。」
「だから言ったのに…。ちゃんと聞いとかないとって。ちなみに今日の放課後から、衣装作りだよ。」
話している内に屋上に着き、葵の言葉にゲッソリしながら屋上のドアを開けた。
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