十一章

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屋上に入ると櫂翔は寝ていて、熾遠と侑哉さんが何か話をしていた。 近づく私達に気付いた熾遠は笑いかけてくれた。 私は櫂翔の隣に座りながら熾遠達に聞いてみた。 「ねぇ熾遠?」 「どうした李遠?」 「熾遠達は学祭なにやるの?」 「あ~うちのクラスはお好み焼きだな。」 「うちはホスト、メイドカフェだよ。」 熾遠、侑哉さんの順番で答えた。 「ありゃ、侑哉さんのクラスとうちのクラス被ってんじゃん。」 「李遠ちゃん達もメイド?」 「みたいだよ?ちなみにエナは?」 「うちはコスプレ写真館。」 「ふぅ~ん。」 そんな話をしていると、櫂翔が起きた。 「……ん…?…李遠…?」 「うん。櫂翔お昼だよ?ご飯食べよ?」 「あぁ。」 眠そうに起き上がった櫂翔。 「大丈夫?疲れてる??」 「あぁ、大丈夫だ。おいで? 」 起き上がる櫂翔に話し掛けていると、手を引かれ足の間に入れられ、後ろから抱き締められた。 「櫂翔もホストするの?」 「あ?……あぁ、学祭か。…しねぇよ。」 「しないの?」 「面倒くせぇ。その日は屋上にいる。」 「ふぅん。見てみたかったのにな?」 「スーツ着るだけだぞ?仕事に行くときの姿とかわんねぇよ。」 「……それもそうか。」 1人で納得して、お弁当を広げた。
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