十一章

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熾遠のマンションにつき、熾遠が玄関を開けると銘ちゃんが奥から走ってきた。 「おかえり熾遠、李遠ちゃん。」 「おぅ、ただいま。」 「突然ゴメンね銘ちゃん。お邪魔します。」 「いいよ~。李遠ちゃんならいつでも大歓迎!」 「ニャ~ニャ~」 「あっ。ライチも出してあげるね?」 ライチは出してあげると、知らない場所だから警戒しながらリビングの方に進み、熾遠に抱上げられた。 私と銘ちゃんは玄関先で話し込んでいると、先に行ってた熾遠に呼ばれた。 「李遠、銘愛、早く来い。飯にするぞ。」 「「はぁい。」」 銘ちゃんと返事をしてリビングに向かえば、美味しそうなカレーの匂いが漂ってくる。 テーブルにつき、他愛もない話をしながらご飯を食べた。 銘ちゃんと後片付けをして、熾遠が座るソファーに近付くと、熾遠の膝に姿が見えなかったライチがいた。 「ライチここに居たんだ。」 「あぁ。離れねぇから動けねぇよ。」 「タバコ?」 「あぁ。」 「そのまま大丈夫だよ。櫂翔も膝に乗せたまま吸うから。」 「なんだ、大丈夫なのか。それにしても…ライチは大人しいな。」 「そう?お家だと良く櫂翔に踏むって言われるぐらいチョロチョロしてるよ。」 熾遠にライチの事を教えていると、急に銘ちゃんに呼ばれた。 「李遠ちゃん。ケーキ食べる?」 「食べる!」 「わかった。」 銘ちゃんは返事をすると、お盆にケーキと紅茶を入れてソファーに来た。 「はい、どうぞ。熾遠も食べるでしょ?」 「あぁ。」 熾遠は返事をしてからケーキに手を伸ばした。 私は銘ちゃんを学祭に誘おうと思いだし声を掛けた。 「ねぇ銘ちゃん?」 「なぁに?」 「もうすぐ学祭あるから、遊びに来ない?」 「行く!」 そのあとはTVを見ながら、色々話していると、インターホンがなった。 銘ちゃんが立ち上がろうとしたのを熾遠が止め、熾遠が玄関に向かった。
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